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神の不在証明16 矛盾についての考察

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神の不在証明16 矛盾についての考察

原文:http://godisimaginary.com/i16.htm

 神について考える思慮深い人間は、巨大な矛盾にぶつかることになる。矛盾はいたるところで見つかる。

 非常に単純な例がある。モーゼが10戒が書かれた石板をもってシナイ山から下りてきたとき、モーゼはイスラエル人が黄金の子牛の像を造っていることに気づいた。出エジプト記によると、モーゼは男たちを集め、次のような行動をとったという。
 そこでモーゼは彼らに言った、「イスラエルの神、主はこう言われる。『あなた方は、おのおの腰に剣を帯び、宿営の中を門から門へ行き巡って、おのおのその兄弟、その友、その隣人を殺せ』」。レビの子たちはモーゼの言葉通りにしたので、その日、民のうち、おおよそ三千人が倒れた。
 つまり… 神はあるとき「殺してはならない」という言葉を石に刻んだ。そのすぐ後で、神は全ての男は剣を持ち、数千人を殺せと命令したわけだ。全能の宇宙の支配者というものは、もう少し首尾一貫した存在であることを期待しないだろうか。3000人を殺すことは、巨大な戒律違反だ。明らかに、ここには完全な矛盾がある。聖書にこのような矛盾が見つかる理由は、神が空想だからである。

 奴隷制について考えても、同じような矛盾を感じることになる。現代人にとって、奴隷制が忌まわしいのは明らかなことだ。神が聖書で奴隷制を強力に推奨しているという事実(訳注:日本語訳は不在証明13を参照のこと)は、神が空想であることを表している。

 「現代のキリスト教」という雑誌の最近の号には、「拷問が間違っている5つの理由」という記事が載っている。

 記事について考えると、ここでも矛盾があることが分かる。イエスが救世主であることを信じない人々に対して、神は何をしようとしているのだろう。キリスト教の教義によると、神はイエスを信じない者を地獄の火の中で永遠に拷問するとされているのだ。キリスト教徒が拷問が間違っていると主張するなら、これは矛盾である。

 また創世記によると、神は全ての女性に出産の痛みという拷問を永遠に賜ったとされている。イブが知恵の実を食べたため、神はイブにこう告げたのだ。

 私はあなたの産みの苦しみを大いに増す。あなたは苦しんで子を産む。

 これはもちろん拷問だ。辞書によると拷問とは、強制や懲罰の手段として著しい肉体的苦痛を与えることとされている。誰かに罰として激しい痛みを与えることは、拷問の定義そのものである。

 なので聖書によると、神は全能の拷問者である。不幸なことに、「現代のキリスト教」誌によると、拷問は常に間違っているらしい。完全であるはずの神が、常に間違っているとされていることを行うというのは、矛盾としか言いようがない。

 これらの明らかな矛盾を素直に見れば、真実は明らかだ。神は空想なのである。証拠は至る所にある。
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