原文:
http://darwinawards.com/darwin/darwin2000-16.html
(2000年3月18日 オーストラリア)
この年のビクトリア州での鴨猟シーズンは、狩猟者の数の大幅な減少に見舞われた。別に反狩猟団体の抗議が功を奏したわけではない。
ビクトリア州中央部にある貯水池で、鴨猟の愛好家グループがアルミニウム製のボートで出航した。長さ3メートルのこの乗り物はいかにも安っぽい作りで、ちびというあだ名がついていた。この種のボートの定員は3名だ。
だが実際に乗り込んだのはメルボルン出身のジョージとその4人の友人、ジョージの子供の計6名で、さらに6丁の散弾銃と25kgの弾薬箱3つが積まれていた。合計積載重量は500kgに達していたのだ。もちろん救命胴衣を置くスペースはなく、それらは車内に放置された。そして彼らが履いていたのは長靴だった。ちなみに長靴は水中では錘として働き、履いたまま泳ぐのは不可能に近い。
救命胴衣は必ず着けるように。この話の教訓はそれだけだ。
岸から300メートル離れたところでボートは転覆し、上にあったもの全てが水中に投げ出された。3人は他のボートに救助されたが、ジョージと友人一人は助からず、ダーウィン賞受賞の運びとなった。そして悲しいことに、受賞するには年齢が若すぎるジョージの子供も死亡した。
(終わり)
管理人
実は原文には矛盾があります。ボートに乗り込んだのは「ジョージ、友人3名、ジョージの子供」の計5人となっているのです。しかし訳文にある通り、事故では「3人が救助されたが、ジョージとその子供、および友人一人は助からなかった」となっています。つまり事故に巻き込まれたのは6人ということです。
原文をそのまま読むと、5人がボートに乗り込んで、6人が水中に投げ出されたということになってしまいます。ボートに乗った人数として5人と6人のどちらを採用すべきか悩みましたが、ショットガンが「6丁」積まれていたという記述から6人と判断しました。