原文:
http://www.darwinawards.com/darwin/darwin1995-06.html
(1995年7月31日 ニュージーランド)
製氷機は無害に見えるかもしれない。しかし、それが中を歩けるほど大きいもの、例えば釣り船に氷を供給するためのものであれば、非常に危険であり、安全な手順と安全装置が要求される。なので、水産加工工場で働く従業員たちが製氷機の中から発せられた叫びを聞いたとき、かなり意外だっただろう。
氷が中で詰まったとき、ある従業員が機械を稼働させていた。機械の砕氷室に入る方法は制限されていたし、従業員が機械の運転中に砕氷室に触れることは禁止されていた。警告のサインを無視するのは簡単だったが、他の安全策を考え出すのは難しかった。砕氷室のらせん刃は、オペレーターが砕氷室の外部の足踏みペダルを押さない限り、稼働しない。ペダルから足を離せば、機械は止まるのだ。
砕氷室のらせん刃を運転状態にしたまま、砕氷室に入る方法はなかった。あるいはそう思われていたのだが、ある進取的な従業員はその方法を思いついた。彼は重い金属板をペダルの上に置いて、
らせん刃を動かしたままの状態にし、それから砕氷室に入って詰まった氷を取ろうとしたのだ。彼は回転するらせん刃にひっかかり、抗いようもなくそのまま引きずり込まれて、製氷機の中で死亡した。
皮肉なことにこの従業員は、安全のために全ての手順を守り、会社の作業ルールに従うようにという契約を、労働者に結ばせるという仕事もしていたという。