http://www.darwinawards.com/darwin/darwin1994-22.html
(1987年、4月30日 アリゾナ州)
タクソンの近くの砂漠にあるキット山国立観測所には、一時アメリカ最大だった4メートルのメイオール望遠鏡を含む2ダースの望遠鏡がある。ここはまた、ダーウィン賞受賞者で唯一人の天文学者が勤務していた場所でもある。
天文学は普通コンピューターによって行われる地味な分野だ。しかし36歳のマークは、天文学を新しい段階に引き上げた。ある夜、マークはメイオール望遠鏡を操作していたが、ドームの中からでは視界が制限され、観察の邪魔になる雲が出ているかが分からなかった。そこで彼はドームの下のハッチから定期的に頭を突き出し、空が晴れているかを確認していた。
メイオール望遠鏡のドームの側面には、出入りするためのはしごが存在する。ドームが観測のために回転するとはしごの相対位置が変わり、事故が起きる可能性がある。そこで設計者は、はしごが開口したハッチに近づいた場合、ドームのモーターが自動的に停止するようにしておいた。
観測者はドームが回転しているときにハッチを開けることを禁じられていた。しかしマークはこのルールについては「観測」していなかったようだ。彼はハッチを開け、空をのぞき込んだ。
慣性により、巨大なドームはモーターが停止した後も数秒間動き続けた。はしごが開口したハッチに激突して、不運な天文学者の将来を奪うには十分な時間だった。
小惑星3277は、彼を記念して名付けられた。
管理人コメント
モーターだけが止まっても駄目だよね。