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Conservapedia  中絶

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Conservapedia  中絶

原文:http://www.conservapedia.com/Abortion

 キリスト教原理主義と言えば中絶問題、つうことでキリスト教原理主義者のサイト、Conservapediaの「中絶」の記事を覗いてみましょう。まあ進化論と違って中絶は価値判断の問題ですが、にしてもその議論は質が低過ぎないか、とツッコミを入れたくなる部分を紹介していきます。進化論から引き続き、太字は引用文、細字は管理人のツッコミとなっています。


女性が彼女の子供を殺すのを部外者が非難すべきでないと主張するのは、大統領でないものが大統領のやることを非難すべきでないと言うに等しい。
 いや違うでしょ。大統領が何か間違ったことをやれば国民全員が迷惑するけど、女性が中絶をやったところでその行為の被害を受けるのは当人だけ。他人が口を出すようなことじゃないだろ。


中絶を経験した女性のうち数百万人が心理的・肉体的な後遺症に苦しんでおり、支援グループも存在する。
 これはたぶん本当だろう。それは認めるが肉体的な後遺症はともかく、心理的な後遺症はあなた方中絶反対派が引き起こしてる部分が大きいんじゃないか。「中絶は殺人」とか何度も聞かされたら、経験者は精神的におかしくなるぞ。



中絶賛成の論拠として身体の自由が主張されることがあるがそれはおかしい。身体の自由にも制限はある。例えば自殺は自分の身体を使った行為だが、それによって保険金を受け取ってはならないとされている。自らを殺して保険金を受け取ることはできないのに、他人を殺すのは自由とすべきだというのは議論として破綻している。
 自殺で保険金を受け取ろうしてはいけないのは、そういうことをやると保険会社が迷惑するからだ。つまり保険金自殺という行為が正しくないとされる理由は、それが他者から金を不正に得ようとする目的で行われる行為だからで、身体の自由の濫用だからではない。中絶は他者から不正な利益を得ることを目的とした行為ではないので、保険金自殺は類例として成り立たない。まっ、管理人的には自殺では保険金が下りないというのもどうかと思うけど、それはまた別の話でここでは関係ないね。



 現在の中絶は19世紀の奴隷制に相当する。胎児は女性の身体に完全に依存した存在で、それゆえ女性は胎児に対し、自分の望み次第でその生命を奪えるほどの絶対的な力を行使できる。そして自分にはそうする権利があると主張するのだ。しかし、そうする力があるからそうして良いというのはおかしくないだろうか。それでは私があなたを支配下においているなら、私はあなたを自分の気分次第で処分する権利を持つことになる。このような主張が受け入れられてしまえば、人権も何もあったものではない。
 ちょっと待て。19世紀に奴隷制度が廃止されたのは、それが人間の自由を抑圧する制度だからだ。つまり「奴隷主が奴隷を支配下に置いている」という状態自体が不正とされたから、奴隷制は廃止になったわけだ。それに対して、胎児が母体に依存しているのは何らかの不正な行為が行われた結果じゃないし、ましてや母胎が胎児を搾取することから利益を得ているわけでもない。この二つを一緒にするのは馬鹿げている。


 
 ということでいかがだったでしょうか。まあ最初に書いたとおり、中絶は進化論などの科学の問題と違って価値判断の問題ですので、ここで引用した主張が正しいと思う方もいるでしょう。価値観は人それぞれなので、それを否定する気はありません。
 なお管理人の中絶に対する評価は「必要悪」といったところです。一部の哲学者のように、胎児を家畜などと同じ価値しかない存在だとは考えませんが、かといって中絶を禁止すべきとも思いません。中絶を禁止しても、捨て子や幼児虐待などのさらに深刻な問題が起こるだけだと思います。


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