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ダーウィン賞 絶対放射

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ダーウィン賞 絶対放射

原文:http://www.darwinawards.com/darwin/darwin1994-25.html

(1968年、12月10日 ロシア)
 原子力事故についての話を読んでいると、ダーウィン賞の候補者が見つかった。マヤークはロシア中央部の核燃料加工場で、プルトニウムの精製についての実験が行われていた。報告書によると、「技術者はあらかじめ計画されていなかった実験において、不適切な形状の容器をプルトニウム溶液の貯蔵に使っていた」という。言い換えると、彼らは液状のプルトニウムを安全ではない器具に注いでいたのだ。

 ここでシフトの監視役に注目しよう

 「その溶液は、有機溶媒と水溶液の混合液で粘性が強かった。二人の技師がシフトの監視役の指示で、黒褐色の濃縮プロトニウム溶液を、間に合わせの容器に注いだ。それからシフトの監視役は他の作業に行くため、その場を離れた。2回目に注いだところで、水溶液と有機溶媒の混合物がこぼれはじめたので、技師たちは溶液を注ぐのをやめた。」

 技師の一人はシフトの監視役に次に何をすればいいか聞いた。監視役は注ぐ作業を続けるように言った。「技師はその60lの容器に、また溶液を注ぎ始めた。溶液のほとんどが注がれたところで、技師は閃光と熱を感じた。ぎょっとした技師は容器を取り落とし、階段を駆け下りた。」

 プルトニウムは濃縮されすぎており、彼は意図せずに核の連鎖反応を開始させてしまったのだ。警報が鳴り響き、全員が避難した。ここまでは、致命的な失敗ではなかった。しかし全員が地下に避難したところで、次の臨界が発生した。致命的な事態はここから起きる。

 「シフトの監視役は放射能管理の責任者に、自分を現場に入れるよう要求した。放射能管理の責任者は渋ったが、最終的にシフトの監視役とともに建物に戻った。彼らが事故が起きた部屋に近づくにつれて、放射線のレベルは上がり続けた。シフトの監視役は、放射能管理の責任者が止めたにもかかわらず、ごまかして部屋に入った。」

 事態はだいたい管理下にあったとはいえ、シフトの監視役は放射線管理の責任者をだまして、プルトニウムで満たされた部屋に入ったのだ。

 「それに続く彼の行動を見た者はいない。しかし、彼がプルトニウム溶液をフロアの排水溝に流そうとしたという証拠がある。彼の行動は三度目の、一度目や二度目より大きな臨界を引き起こし、全ての建物で警報が鳴り響いた。」

 シフトの監視役はその行動により、さらに大きな核の連鎖反応を引き起こしたのだ。

 「シフトの監視役はプルトニウム溶液にまみれた状態で、すぐに地下トンネルに戻った。彼は致死量の四倍の放射線を浴び、事故の約一ヶ月後に死亡した。」。なお彼以外に死者はでなかった。

 もしこの監視役が生き延びたとしても、ダーウィン賞に値するだろう。そのようなレベルの放射線は、生殖不能を引き起こすから。

管理人コメント
 東海村のロシア版か。この人の行動が事故の収束につながってたら美談だったんだろうけどね。まあ世の中、結果で判断されるってことで。

 
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