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都市伝説 名刺は受け取るな

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都市伝説 名刺は受け取るな

原文:http://urbanlegends.about.com/od/crime/a/burundanga_2.htm

 件名:気をつけて

 このメールを読んだら、女性の知り合い全員に回して欲しい。新しい形態の犯罪が起きていることが確認されたんだ。


 テキサス州で塗装工を名乗る男が、ガソリンスタンドで女性に名刺を渡して家を塗り替える予定はないかを聞いた。女性は断ったけど、とりあえず名刺はもらって車に戻った。男のほうも紳士的な身なりの別の男の車に乗り込んだ。女性がスタンドを出ると、男もスタンドを出たのが見えた。そのあとすぐ、女性はめまいがして呼吸困難に陥った。彼女は窓を開けようとして、手ににおいがついていることに気づいた。ガソリンスタンドで名刺を受け取ったほうの手だった。

 それから彼女は、男たちが彼女のすぐ後ろを付けていることに気づいた。彼女はクラクションを鳴らして助けを求めた。男たちは立ち去ったけど、女性の呼吸がもとに戻るまでには数分かかった。明らかに名刺に塗られた物質が原因だった。その薬物はブルンダンガと呼ばれ、犠牲者の抵抗力を奪ってから盗みを働く犯罪に使われるものだ。

 この薬はデートレイプドラッグ(訳注:GHBないしロヒプノールのことと思われる)の4倍の強さを持ち、触っただけで体内に吸収される。だから路上で誰かが名刺を渡してきても、絶対に受け取っちゃ駄目だ。これは家に訪ねてきた場合にも当てはまる。

分析
 ラテンアメリカの犯罪で犠牲者を抵抗不能にするため、ブルンダンガという薬物が使われることがあるのは事実だ。だがブルンダンガがアメリカ、カナダなどのラテンアメリカに属さない国で犯罪に使われたという証拠はない。

1、犠牲者は名刺に触っただけで中毒症状を起こしたとされるが、ブルンダンガが効果を発揮するのは経口摂取されるか、少なくとも長い間触れていた場合である。

2、犠牲者は臭いで薬物に気づいたとされるが、ブルンダンガは無臭である。

 2010年3月26日に、ハウストンのマリー・アンヌ・カポという女性が警察に被害届を出した。それによると、地元のガソリンスタンドで渡されたパンフレットを受け取った途端、「誰かに首を絞められたように」喉と舌が腫れ上がったというのだ。テレビの取材を受けたカポは「パンフレットに塗られた何か」が彼女を病気にしたと話し、上で述べられているような事件に言及した。

 これはブルンダンガによる犯罪だったのだろうか。それは疑わしい。カポが証言した症状(喉と舌の腫れと首を絞められたような感覚)は、ブルンダンガが引き起こすめまい、吐き気、まぶしさなどの症状と一致しない。さらに上で述べたように、紙にちょっと接触しただけではブルンダンガが作用することはない。

 パンフレットが他の薬物を含んでいた可能性はないだろうか。カポは怪しいものは見なかったし臭いも感じなかったと言っているが、その可能性はある。その日マリー・アンヌ・カポに何が起きたのかは分からない。彼女は医学的検査を受けなかったし、パンフレットは捨ててしまったと証言しているからだ。

ブルンダンガとは
 ブルンダンガはスコポラミンという医療用薬物のストリートでの呼び名だ。この薬品はチョウセンアサガオやヒヨスなどのナス科植物から抽出される。作用としてはせん妄発生薬、すなわち見当識障害、記憶喪失、幻覚、麻痺を引き起こす薬だ。何故犯罪者が好んで用いるかは理解できるだろう。

 粉末状のスコポラミンは食べ物や飲み物に混ぜることができるし、犠牲者に無理やり吸い込ませることもできる。この薬物は脳や筋肉での神経の伝達を阻害することで、「ゾンビ化」を引き起こす。医療用としては、吐き気、運動障害、腹痛の治療に使われている。歴史的には法執行機関が「自白剤」として用いたこともある。ストリートドラッグとしてのブルンダンガは、麻痺剤、あるいは「ノックアウト薬」として、強盗、誘拐、レイプなどの犯罪にしばしば使われてきた。

歴史
 南米ではブルンダンガを含む飲み物が、シャーマンの儀式に使われてきた。この薬物がコロンビアで犯罪行為に使われたという報告が出始めたのは1980年代からだ。ウォールストリート誌が1995年に出した記事によると、1990年代になってからこの国では、ブルンダンガによる犯罪が「疫病のように」広がっているという。

 「よくある例では、被害者は飲み物を勧められる」と記事は書く。「次にその人は何マイルも離れたところで目を覚ます、しかもグロッキーになっており、何が起きたかまったく思い出せないのだ。そしてその後すぐ、現金、宝石、車の鍵を取られており、時には銀行預金まで引き出されていることに気づくことになる。」

 コロンビアの最近の犯罪件数は激減しており、この種の犯罪もたぶん減っているが、アメリカ政府は今でも「相手を意識不明にする薬物を使ったコロンビアの犯罪」について、旅行者に注意を促している。

都市伝説
 ブルンダンガによる犯罪で確認されているものは、コロンビアで起きたものが大半を占める。しかしこのことはラテンアメリカの他の国が、「ゾンビ発生薬」、「ブードゥーの粉」による犯罪に対して免疫を持っていることを意味しない。おそらくいくつかの類似の事件は起きているだろう。ただし話のほとんどはネット上の都市伝説と思われる。

 2004年には冒頭で紹介したのと非常によく似た事件についてのスペイン語のメールがネットを駆け巡った。ただし舞台はテキサスではなく、ペルーとされていたが。

 この話を疑うべき理由は複数ある。まず、紙切れ一枚を触るだけで、何らかの症状を引き起こすだけのドラッグが体内に吸収されるとは思えない。またテキサスバージョンでは、犠牲者が臓器を摘出されたという話が付け加えられることがあるが、これは腎臓泥棒という都市伝説そっくりだ。犯罪について北アメリカで語られる多くの話と同様、ブルンダンガのメールは事実を伝えることではなく怖がらせることを目的としたものだ。

 誤解しないで欲しいが、ブルンダンガは実在し犯罪行為に使われている。そのような犯罪が起きたと確認されている地域を旅行するときは気をつけたほうがいい。しかし上のようなメールを参考にするのはやめるべきだ。
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