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都市伝説 地獄行き特急

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都市伝説 地獄行き特急

原文:http://americanfolklore.net/folklore/2010/07/the_express_train_to_hell.html

 何日も駅構内をぶらぶらしている年寄りのホームレスがいた。駅長は何度も追い出そうとしたが、夜になるたびに戻ってくるのだった。彼は人々に近寄ってはこう叫んでいた。「あれが来る。あれが来るんだ」。何が来るのか聞かれると、老人は頭をかきむしって泣き叫んだ。「私が間違っていた。私は博打でいかさまをした奴を殺した。そのつけを払うときが来たんだ」。

 駅長はついにホームレスに近づくと、黙らないと警察を呼ぶと警告した。すると老人は目を動かしてこう言った。「地獄行きの特急が私のところに来る。助けてくれ」。そういうと彼は走り出して乗り場に向かった。時計は11時58分を指していた。その瞬間、汽笛の音が響き始めた。駅長はぎょっとした。12時5分まで、次の電車は来ないはずだった。


 ホームレスは汽笛を聞いた瞬間叫び始めた。駅長は蒸気機関車が高速で近づいてくる音を聞いた。あの速度では停車できないはずだ。老人を見るとプラットホームの端に立って、凍り付いたような表情で線路を見つめていた。駅長は危険を感じて、彼の腕をつかんで線路から引き離した。

 汽笛がまた鳴り響いた。蒸気機関車が通過するとき特有の熱い風が、プラットホームに立っている全員に吹き付けてきた。駅長は目に見えない列車が確かに目の前を通過するのを感じた。蒸気のシューという音、車輪と線路がこすれ合うギーと言う音、顔を打つ風、しかし何も見えないのだった。

 ホームレスは泣き叫んでいた。それから彼はいきなり走り出し、姿を消した。見えない電車が立てる轟音は遠くなっていき、やがて消えた。駅長は構内の時計を見た。12時になっていた。

 駅長は線路をうつろな表情で眺めていた。彼の周りでは利用客と野次馬がおびえていた。「主は正しかった」、駅長はつぶやいた。「あれはあの老人のために来たのだ」。彼はハンカチを出して、額の汗をぬぐった。

 隣にいた客がおびえながら駅長に話しかけてきた。「何があったんですか?」。駅長は「あれは地獄行きの列車だと思う」と答えた。客はかぶりを振って、平常心を取り戻そうとしていた。「駅に戻って何か飲んだらどうですか?」と駅長はまだ震えている客に言った。

 駅長はその客をホームから送り出すと、ざわめいている利用者にアナウンスした。「怖がらないでください。特急が通過しただけです。次の列車は5分後に到着します。」駅長の落ち着いた声を聞いて人々は安心したようだった。彼らは線路を覗き込むのをやめて椅子に座り直し、さっきの奇妙な出来事についてささやき声を交わし始めた。

 それから駅長は自分の部屋に戻ると、気分を鎮めるために酒を飲むことにした。「これは記載しておくべきかな」と彼はつぶやいた。「午前12時、地獄行き特急が通過」。

 駅長は肩をすくめてブランディーをもう一杯飲み、職務に戻ることにした。
 (終わり)

管理人
 最後まで読んでくれた方にお詫びします。この話にはオチがありません。ぱっと見面白そうだから訳してみたら、こんな話だったんです。原サイトのコメント欄見ると「怖い」、「面白い」という意見と「意味が分からない」という意見が半々です。管理人としてはこの話を怖いとか面白いとか表現する人間の神経を疑いたくなります。それとも実は何か深みのあるオチが含まれており、バカには分からないだけなのでしょうか? 謎です。
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